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街の骨組みを創るプロフェッショナル――谷元工業が教える「鍛冶工事」の世界02

2026年5月25日

第2回:【鉄に命を吹き込む火花】鉄骨構造の強度を決める溶接技術の真髄と職人のこだわり

前回の第1回では、建物の命を支える「鍛冶工事」の全体像と重要性についてお伝えしました。今回は、その鍛冶工事において最も技術の差が表れ、建物の寿命や強度を直接左右する「溶接(ようせつ)」の技術について深掘りしていきます。

大型のビルや工場といった建築物の多くは、頑丈な「鉄骨」を組み合わせて建てられます。しかし、ただボルトで締めるだけでは、複雑な構造や地震の強い揺れに耐えることはできません。そこで、鉄骨の接合部を数千度の超高温で溶かし、文字通り「一本の強固な鉄の塊」として一体化させる溶接のプロセスが必要不可欠になります。

この作業を行うのが、私たち「谷元工業」が誇るプロの鍛冶職人です。

溶接と聞くと、ただ火花を散らして鉄をくっつけるだけの作業に見えるかもしれません。しかし、実際は一瞬の油断も許されない、極めてデリケートで奥が深い職人技の世界です。鉄は熱を加えると膨張し、冷めると収縮するという性質を持っています。そのため、溶接する順番やスピード、熱の入れ方をミリ単位でコントロールしなければ、鉄骨自体が歪んでしまい、設計通りの強度を出すことができなくなってしまいます。

さらに、屋外の現場で行う溶接は、常に環境との戦いです。愛知県豊橋市の地域特性でもある強い風や、季節ごとの気温・湿度の変化によって、鉄の溶け方や固まる速度は微妙に変化します。熟練の職人は、目に見える火花の飛び散り方や、溶けた鉄のプール(溶融池)の独特な輝き、さらにはジジジという音の違いを五感で察知し、その場で最適な調整を行います。

万が一、内部に目に見えない気泡や不純物が混ざってしまうと、そこからひび割れが生じる原因になります。だからこそ、谷元工業ではすべての溶接箇所において「完璧な一体化」を目指し、細部まで徹底してこだわり抜いた施工を行っています。

こうした高い溶接技術は、建物の主構造である重鉄骨の接合だけでなく、階段や手すりなどの「建築金物取付」においてもその真価を発揮します。近年、店舗や住宅のインテリアとして人気の高い、シャープな「アイアン」製品の加工・取付では、強度を保ちながらも、溶接の跡をいかに美しく滑らかに仕上げるかという「見栄えの美しさ」が求められます。私たちは、構造物の強さを支えるタフな溶接から、インテリアを美しく彩る繊細な溶接まで、状況に合わせて最適な技術を使い分けています。

豊橋市をはじめ、愛知県内の様々な建築現場で私たちの技術が信頼されているのは、この「見えない部分への徹底的なこだわり」があるからです。

今回は、鍛冶工事の核となる溶接技術について解説しました。次回の第3回では、建物の使いやすさと意匠性を高める「建築金物取付の重要性と、空間を彩るアイアンの魅力」についてお話しします。機能性と美しさを両立させる職人の手仕事に、次回もぜひご注目ください。

 

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